駐車場 20台 完備

栃木県宇都宮市氷室町1702 028-667-8778

生活習慣病

生活習慣病とは

生活習慣病

不規則で欧米化が進んだ食生活による偏食・過食、慢性的な運動不足、嗜好品(タバコ、アルコールなど)の過剰摂取といった不摂生な生活習慣の長期化、精神的なストレスや睡眠不足などの環境要因が慢性的に続くとことなどが引き金となって発症する病気を総称して生活習慣病と言います。代表的な生活習慣病には、高血圧症、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症(痛風)などがあります。

生活習慣病は、発症初期から自覚症状がみられることはほとんどありません。しかし、目に見えなくても血管に負荷をかけ続けているため、動脈硬化を招き、気が付けば合併症として、脳血管疾患(脳出血や脳梗塞など)や心疾患(心筋梗塞や狭心症 など)といった命に関わる病気を発症させる危険性があります。そのため生活習慣病はサイレントキラーとも呼ばれています。

以上から生活習慣病は早期対策・治療が非常に重要です。具体的には食生活の改善(食事療法)と運動不足の解消(運動療法)、薬物療法があります。また、定期的に健康診断を受け血糖値や血圧などの数値の異常を把握することも重要です。

当院は生活習慣病の患者様をはじめ、定期健診の結果、生活習慣病予備軍であると指摘された方も対象にした予防・治療も行っています。その方法につきましては、それぞれの病状や生活スタイルに合わせ、無理のない実践しやすいメニューをご提案致します。お気軽にご相談ください。

主な生活習慣病

高血圧症

血圧が正常範囲を超えて高い場合を高血圧と言いますが、1度血圧を測定してそのような数値になっても診断されることはありません。慢性的に血圧が高い状態にあると医師が判断した場合に高血圧症であると診断します。

心臓が収縮して血液を送り出す際の血圧を収縮期血圧、収縮した心臓が広がる際の圧力を拡張期血圧と言い、血圧測定ではその両方の数値を測定しますが、日本高血圧学会によれば外来時の血圧測定で収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上の場合、高血圧と診断します。また、収縮期血圧が130~139mmHg、拡張期血圧が85~89 mmHgの範囲内にある場合は高血圧予備軍といいます。

高血圧で恐ろしいのは自覚症状がないということです。それゆえ、高血圧が発症しても放置することが多いのが現状です。しかし、その間にも血管は損傷を受け続けています。次第に動脈硬化を招き、心筋梗塞や脳卒中、腎不全、閉塞性動脈硬化症といった合併症を発症させる危険性もあります。

主な原因は、本態性高血圧と二次性高血圧

高血圧症を発症させる原因は主に2つあります。ひとつは原因不特定の本態性高血圧ですが、これは不明とされているものの、不摂生な生活習慣(過食・偏食、塩分の過剰摂取、運動不足、喫煙・飲酒 など)、ストレス、肥満、遺伝的要因などが関係していると考えられています。なお、本態性高血圧の患者様は全高血圧症患者様の約90%を占めます。もうひとつは二次性高血圧です。これは他の病気(腎機能低下、睡眠時無呼吸症候群 など)や薬剤による副作用などが原因となって引き起こされる高血圧です。

治療について

治療の目的は血圧を下げ、合併症を予防することにあります。基本は生活習慣の改善(食事療法、運動療法 など)です。食事療法としては、減塩療法、カロリーコントロール(カロリーの摂り過ぎに注意)、血管の構成に必要なタンパク質の摂取です。また運動療法では、1日30分程度のウォーキングや水泳、ランニングなど無理のない程度の有酸素運動をできる限り毎日行うようにします。このほか、禁煙やストレス解消、肥満の方はダイエットにも努めるようにします。また、上記の対策だけでは改善が難しい場合は、降圧薬による薬物療法も併せて行うようにします。

糖尿病

血糖値は、血液中に含まれる糖分(ブドウ糖)の濃度を数値化したものですが、糖尿病は慢性的に血糖値が高い状態をいいます。
糖尿病を発症したからといって、すぐに体に異変が起きることはありません。しかし、自覚症状が現れにくいので病状を進行させやすく、次第に血管障害が起きるようになって、様々な合併症が出現する危険性があります。

例えば、失明になることもある糖尿病網膜症、腎臓の機能が低下し場合によっては透析が必要になるまで悪化する糖尿病腎症、手足の神経が障害を受け、痛みやしびれなどの感覚がなくなっていく糖尿病神経障害などの合併症を発症することがあります(以上は、糖尿病三大合併症といわれています)。その他、大血管で動脈硬化を促進させると、脳卒中や心筋梗塞の発症リスクを高める危険性があります。

糖尿病は、血糖値を下げる役割のある膵臓から分泌されるホルモンのインスリン(膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞から作られる)が何らかの原因で機能不全になることが原因です。そのためインスリン分泌が不足あるいは全く出ない状態になると血糖値は上がったままとなります。これが慢性的に続くことで糖尿病となるわけですが、発症初期は自覚症状が現れにくいので、病状を進行させやすくなるのも特徴です。
喉が異常に渇く、食事はするものの体重が減る、倦怠感がある、多尿やトイレが近いなどの症状がある場合は、糖尿病が疑われますので注意が必要です。

1型糖尿病と2型糖尿病

糖尿病のきっかけとなるインスリンの出が悪くなる原因ですが、大きく分けて1型糖尿病と2型糖尿病の2つのタイプがあります。

1型糖尿病は、インスリンが産生される膵臓のランゲルハンス島β細胞が主に自己免疫によって破壊されてしまい、インスリンの分泌が急激に減少するタイプです。一方の2型糖尿病は、日頃の不摂生な生活習慣(過食・偏食、運動不足、飲酒・喫煙)や環境要因(過剰なストレスや睡眠不足など)が原因で発症するタイプで、全糖尿病患者の95%以上を占めています。2型糖尿病は、インスリンが出ない状態となる1型糖尿病と比べると、分泌量が不足した状態なので、生活習慣の改善が非常に重要です。

上記以外の糖尿病としては、他の病気や薬剤が原因で発症する二次性糖尿病、妊娠によってインスリンが不足し、持続的に高血糖な状態になってしまう妊娠糖尿病などがあります。

診断基準について

糖尿病が疑われる場合、診断をつけるための検査を行いますが、その基準は次の通りです。

  • 早朝空腹時血糖値が126mg/dL以上、もしくは75gOGTTの2時間値が200mg/dL以上、あるいは随時血糖値が200mg/dL以上
  • HbA1c値が6.5%以上

1と2の両方を満たすと糖尿病と診断されます。なお、1か2どちらかが当てはまる場合は「糖尿病型」と診断され、再検査で同様の結果の場合、糖尿病と診断されます。

治療に関して

治療については1型と2型で異なります。1型糖尿病の場合は、インスリン療法となります。これは体外から不足しているインスリンを注射で体内へ注入し、血糖値をコントロールする方法になります。

2型糖尿病の場合は、インスリンが多少は分泌されているので、まずは生活習慣の改善を行います。食事療法としては、規則正しく1日3食を厳守し、エネルギー摂取を適正にする、糖質や脂肪の量を減らすなどします。また運動療法では、ゆったりと全身の筋肉を使う有酸素運動を行います。具体的には、ウォーキングで20分程度、水泳で5分、自転車で15分ほどです。ハードな運動は必要ありませんが、適度な運動と食事を続けることが重要です。

食事療法、運動療法で改善が難しい場合は、薬物療法(血糖降下薬の服用)を行います。1型糖尿病と同様にインスリン療法うこともあります。

脂質異常症

脂質異常症とは、コレステロールや中性脂肪など血中脂質の量が慢性的に高い数値にある場合で、血液中のLDL(悪玉)コレステロールやトリセグライトなどの中性脂肪の数値が常に高い状態を言います。これまでは、脂質の値が高い場合のみを対象としていたので高脂血症という疾患名でしたが、HDL(善玉)コレステロールが慢性的に少ない場合も動脈硬化を招くということが判明してからは、脂質異常症と呼ばれるようになりました。

コレステロールというのは、細胞膜の構成成分のひとつで、ステロイドホルモンや胆汁酸の材料にもなるなど体にとっては欠かせません。また中性脂肪もエネルギーを蓄える貯蔵庫として必要です。しかし必要以上にこれらが増えてしまうと、血管内でコレステロールなどを蓄積させてしまいます。やがて血液の流れを悪くする、血管内を詰まらせるなどして動脈硬化を促進させ、脳卒中や虚血性疾患(心筋梗塞、狭心症 など)などの合併症などを発症させるようになります。

これら脂質の量に異常が生じてしまう原因ですが、エネルギーの過剰摂取、肥満といった不摂生な生活習慣の場合をはじめ、遺伝的要因、糖尿病、甲状腺機能低下症、肝臓病などの病気が原因の場合、また薬の使用(ホルモン剤、降圧薬 など)などが考えられています。

診断基準について

脂質異常症は、自覚症状がほぼ現れないので、健康診断で行う血液検査などでコレステロールなどの数値異常を指摘されて初めて気づくこともよくあります。それでも放置を続けると重篤な合併症を発症するリスクを高くさせるので要注意です。なお脂質異常症と診断される数値については次の通りです。

  • LDLコレステロール値≧140mg/dL
  • 中性脂肪≧150mg/dL
  • HDLコレステロール値<40mg/dL

治療について

治療につきましては、まずは生活習慣の改善を行います。食事療法では、栄養バランスのとれた食生活(野菜・魚・豆を食べる)を心がけますが、その際は3つのタイプ(高LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症、高トリグリセライド血症)に分類し、それぞれに適切な食事療法を行います。

高LDL(悪玉)コレステロール血症と診断された方は、動物性脂肪を含む食品とコレステロールを多く含む食品を減らし、植物性脂肪を含む食品を増やすようにしてください。高トリグリセライド血症と診断された方は、糖質の多い食品やお酒を控え、摂取エネルギー(カロリー)を適正にします。また低HDLコレステロール血症と診断された方は、トランス脂肪酸のとり過ぎに注意します。運動療法では、無理のない軽度な有酸素運動(ウォーキングなら30分程度)を可能な限り毎日行うようにしてください。

生活習慣の改善だけでは困難な場合、薬物療法で脂質をコントロールします。主に小腸でコレステロールが吸収されるのを抑える効果がある薬、肝臓でコレステロールが作られるのを抑える薬などがあります。これらは動脈硬化が進行している場合などによく用いられます。

平野医院 HIRANO CLINIC

診療科目
内科・脳神経内科・心療内科・精神科・循環器科
・小児科
住所
〒321-3232 
栃木県宇都宮市氷室町1702
アクセス
宇都宮駅西口 14番線(バス)
水橋経由 真岡行き又は益子行きにお乗りください。
氷室で下車してください、徒歩3分で当院に着きます。
宇都宮駅から車で123号線石井街道沿い約20分程度です。
電話番号
028-667-8778

診療時間

日・祝
9:00~12:00
15:00~19:00

休診:木曜・日曜・祝日
:15:00~17:00
※心療内科専門外来は月曜日・火曜日になります